オーダーブロックトレード戦略

Overview:オーダーブロック戦略

今回は、高度なスマートマネー取引戦略全体を紹介します。スマートマネー取引システムは、金融専門家が市場に投入したスマートキャピタルの足跡を見つけ、同じ方向に市場に参入することに基づいています。この取引戦略を、オーダーブロック戦略と呼びます。それでは、オーダーブロックの高度な取引概念・戦略・エントリー理由・取引計画で規律を保つ方法を学んでいきましょう。

OB戦略:スマートマネー概要

戦略の説明を始める前に、オーダーブロックのBOSやCHOCHなど、いくつかのスマートマネーの概念を知っておく必要があります。これらの概念を完全に理解するには、下の記事から参照してください。

OB戦略: オーダーブロックの基礎

今回は簡単に説明します。まずはオーダーブロックから始めましょう。オーダーブロックは、大量の資金が市場に流入し、大きな動き、つまり買い手と売り手の間に不均衡があるときに形成される、最適化された需要と供給のゾーンです。

ブルシナリオとベアシナリオでオーダーブロックを識別する方法をお見せします。ブルマーケットが始まる前のベアローソク足は、オーダーブロックゾーン、または大きな動きの前の最初のブルローソク足として識別されます。同じ概念がベアマーケットにも当てはまります。

OB戦略: BOSとCHOCHの基礎

次にBOSとCHOCHの概念について説明します。高値と安値が連続して上昇するトレンド相場を想像してください。この場合、それぞれの高値と安値はマーケットレベルであり、最新の高値と安値が監視対象となります。最新の高値と安値を上抜けることは、市場が上昇を続ける意向を示しており、これをBOSと呼びます。逆に、市場が最近の高値と安値を下抜けることは、市場が方向転換する意向を示しており、これをCHOCHと呼びます。

重要な点は、ヒゲが前のマーケットレベルを上抜けた場合でもBOSは有効であるということです。

しかし、CHOCHには、ローソク足が前のマーケットストラクチャーを下回って終値でブレイクする必要があります。

OB戦略:マルチタイムフレーム戦略

スマートマネーの概念について説明しましたので、その主要な戦略の1つを詳しく見ていきましょう。この戦略には2つのステップがあります。まずは、マーケットストラクチャーを分析し、高時間足でオーダーブロックを発見するということ。次に、低時間足にズームインして、CHOCHが現れるまで待ち、オーダーブロックのエントリーを探します。オーダーブロックを4時間足で探すとした場合、同じ考え方で15分足のエントリーを探します。高時間足が1時間の場合は、 5分後のエントリーを探します。この戦略は特定の 時間足に限定されませんが、エントリーの時間足は 分析時間足の少なくとも2倍短くする必要があります。

OB戦略:トップダウン戦略と低時間足OB

それでは、ローソク足チャートでこの戦略の手順を説明しましょう。EURUSDの4時間足を高時間足としたとき、最初のステップでは、マーケットストラクチャーを分析し、最新のオーダーブロックを特定します。ここでは、最近の動きでImbalance・InefficiencyとBOSを伴う上昇トレンドが発生しています。このレベルは、リジェクトされる可能性のある完璧なオーダーブロックゾーンであり、 取引チャンスがあるゾーンです。あとは、価格がオーダーブロックゾーンに触れるのを待つだけです。ここのOBはベアローソク足ではなく、ブルローソク足であることに注意です。

価格が4時間足のOBに触れた時点で、2番目のステップであるエントリータイムフレームに移動して、取引をするチャンスを探します。この場合、4時間足でマーケットを分析しているので、15分足にズームインします。

15分足はもちろん大きな下降トレンドに入るため、次のステップでは、CHOCHが現れるのを待つ必要があります。もしCHOCHが見られなければ、このシナリオでは取引は行いません。トレンドが変化するには、ローソク足がこのエリアを上抜けて終値をつける必要があります。これは、下降トレンドではなく、市場が上昇に転じる可能性があることを示しています。

次に、取引を行うための新しいオーダーブロックを探します。この場合、大きなBOSとImbalanceを同時に起こしています。主要マーケットでの有効的なCHOCHを確認するためには15分足のLower Highをローソク足の実体で抜ける必要があります。それではプラアイスアクションを続けてみていきましょう。

こちらは主要マーケット内でのLiquidity SweepからのCHOCHが観測できました。しかし、主要マーケットのCHOCHは15分足OBを抜けることが条件です。そこから、大きく実態が飛び出して、主要マーケット内での大きなCHOCHが観測できました。ここからエントリーポイントを考えます。

主要マーケットのCHOCH観測後の、プライスアクションはブルOB➁で反発しかけている状態となりました。スマートマネーの狙う潜在的なエントリーポイントは、先ほどマイナーマーケットで観測されたブルOB➀か、Imbalanceによって作られたFVGとなっています。価格が回帰してくることを前提でお話しすると、FVG➀でのエントリーが一番理想的です。価格が回帰してくる際にはリクイディティを形成しながら、帰ってきていることにも注意してみましょう。それでは、プライスアクションを見ていきます。

一回目のオーダーは不発に終わりました。こちらは前回のブルOB➁反発後から、見事にBOSをしています。しかし、Price Imbalanceが見えることなくBOSをしているので直近のベアローソク足はOBとはなりません。(紫ボックス)二回目のBOS以降、価格がリクイディティを作り出しました。(青ライン以下)これは、スマートマネーがエントリーする際の地雷原となります。今回は、Fibonacci 70.5%をエントリーポイントに注文をかけていきます。それでは見てみましょう。

こちらは、Fibonacci 61.8%に買い支えられる形で、新たなBOSを形成しました。二回目の注文も不発に終わりました。これは、価格形成が不健康ですので、OBとなります。リクイディティを順当に形成しているので、価格が回帰してくる考えに基づいて、15分足FVGで買い注文を挟みます。ストップロスはFVGの数ピップ下にし、TPは直近のスイングハイに設定します。

価格が、3つのリクイディティを形成し、いっきにスイープすることで、FVG内でのオーダーに成功しました。数ピップ下に抜けたものの、ストップロスに引っかかることもなく、無事にTFできました。こちらの段階で4時間足に一回戻ってみます。

4時間足を見ていくと、大きく価格がスイングして、Imbalanceを作りましたので新しいブルOBとなります。15分足の観測だと、価格回帰をあまりせずに、BOSができていたので、バイサイドリクイディティがかなりある予想ができます。4時間足では、価格が直近でリクイディティを形成していることがわかります。(青ライン)そして、スマートマネーのPOIは現段階でブルマーケットの4時間足FVGです。それでは、次のエントリーを探していきましょう。

4時間足で価格が大きく下落してきた段階で、エントリーポイントを考えます。それでは、15分足でエントリーポイントを見つけていきましょう。

15分足を観察すると、価格が上昇すると同時にImbalanceをつけています。FVGが見えていますが、スマートマネーがオーダーを消化するためには、リクイディティを形成し、それをスイープしてく構図があります。ここではIMBがあり、形成はされていますが、リクイディティを形成しているかの若干の疑問は残ります。今回は練習のためFVG50%でエントリーをしてみます。

価格がすぐに15分足のOBまで回帰してきました。今回のFVGでのオーダーはTPを取ることをせずにストップロスしてしまいます。これはスマートマネーではよくあるシナリオです。続けて、15分足のOBで価格が大きく反応しています。ブルローソク足の終値から注文をかけていきたいと思います。今回エントリーフレームが15分足なので、さらなる低時間足の追及はしません。トレーダーの皆さんはここから5分足にTFを落とすことで、さらなる最適化されたエントリーが可能になります。それでは4時間足にズームダウンしてみていきましょう。

かなり時間はかかってしまいましたが、TFポイントまでの利確に成功しました。ここから更なるTFポイントの追及が可能になりますが、より長い時間足で、市場の前の次のレベルのストラクチャーをターゲットにするかを考慮して、利益を追跡することができるようになります。

つまり、市場がより高い安値を記録するたびに、ストップロスを数ピップ下に設定します。この場合、TPをトレースアップすることができます。市場は上昇を続けるため、市場が別のオーダーブロックを作成するたびに、さらなるエントリーを探すことができ、リスクの低い新しい注文を出すことができます。たとえば、この市場では上昇を続けているため、別の注文を再度設定します。TPを再度設定しますが、これはオプションであり、十分なバックテストを行って必要な信頼を得るまでは試さないでください。

CHOCHでリスクを負うポジションサイズが何であれ、次の取引ではそのサイズの半分をリスクにさらす必要があることにも留意してください。また、同じ分析のために、1つのペアで3つ以上の取引をオープンにしないでください。たとえば、最初の取引で2%のリスクを負う場合、2番目と3番目の取引で1%のリスクを負います。このようにすると、最悪の場合でも資本の4%しか失いませんが、最良の場合ははるかに多くの利益を得ることができます。これが賢いリスクの取り方です。

まとめ

皆さん、この戦略を自分の取引計画に適用できることを願っていますが、この戦略を知るだけでは十分ではなく、正しく実行するには、さまざまな通貨ペアでテストして、これに最適なペアを見つける必要があることを覚えておいてください。また、価格が大きく動く際に安全を確保するために適切なリスク管理プランを用意してください。